ウマ娘と温泉むすめを兼任している声優を列挙する
では、これは不自然なほど高いのかを考える。『ウマ娘 プリティーダービー』と同時期にサービス開始し、早々にサービス終了してしまった『サクラ革命』というゲームがあるが、実は『サクラ革命』のデレマスとの兼任率は27%(13/47)である。ウマ娘の35%と比較すると小さいが、ウマ娘が突出して多いかと言われると少し疑問ではある。期待の新人声優や人気の若手声優を多く起用すると、デレマスとの兼任率がどうしても高くなってしまうのはあるかもしれない。
一方で、ラブライブ声優は4人がウマ娘声優を兼任している。徳井青空を除く3人は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のメンバーで、「虹ヶ咲」はやはり人気声優を多く起用しており、新人声優が多い他のラブライブグループとは少し毛色が異なる。虹ヶ咲のウマ娘兼任率は30%となり、デレマスよりも高い。
また、ウマ娘のBNW(ビワハヤヒデ、ナリタタイシン、ウイニングチケット)は結束の強い3人だが、それがすべてミリマスの声優が担当しているというのも興味深い(近藤唯、渡部恵子、渡部優衣)。意図的なものを感じてしまう。デレマスの兼任率の高さは、デレマスの開発がCygamesだというのも関係している可能性はある。また、ウマ娘の初期のプロデューサーは、かつてアイドルマスターのディレクターだった石原章弘だったというもの関係あるかもしれない。基本的に、声質や人柄などを知っている声優のほうが起用しやすい。
その他、アニメ1期 EXTRA R冒頭やアプリのテレビCM「Rivals」でもスペシャルウィークと戦っており、スペシャルウィークの“最強のライバル”として描かれることが多いウマ娘です。
アイマス、ラブライブ、そして温泉むすめのいずれにも出演していないが、ウマ娘に出演している声優は25人いる。その25人のうち、アイムエンタープライズ所属が4人(嶺内ともみ、篠原侑、杉浦しおり、巽悠衣子)、プロ・フィット所属が4人(高柳知葉、首藤志奈、長谷川育美、石見舞菜香)である。「事務所傾向」を参照すると、アイム所属は全部で5人、プロ・フィット所属が全部で6人だから、アイムとプロ・フィット所属の声優の大半がウマ娘のみの出演となる。
ウマ娘声優は確かにアイマスとの兼任が多いが、デレマスに限って言えば突出して多いとも言えない。しかしながら、アイマス全体とラブライブを含めるとウマ娘の声優の半数が兼任している。事務所別に見てみると、アイムエンタープライズやプロ・フィットなどは効率的にアイドルコンテンツに声優を割り振っている可能性が示唆された。
ウマ娘はアイドルマスターシンデレラガールズ(デレマス)との声優との兼任が多いとよく言われる。ただ見た限り、デレマスだけでなく、アイドルマスターミリオンライブ(ミリマス)やラブライブとの重複も多く見られると思う。そこで、ウマ娘声優それぞれに対して、アイマス、ラブライブの出演がある声優を抽出してみる。
株式会社Cygamesの人気ゲーム「ウマ娘」
実在の馬を元ネタにしたウマ娘は、2021年7月22日現在、71人存在する。その中にはハッピーミークや秋川やよいなどは含めていない(駿川たづなに関しては実在の馬が元ネタではという噂があるが、ここでは除外している)。そのウマ娘に起用されたと思われる時点で所属していた事務所を調べてカウントした。
ウマ娘に出演しており、かつ温泉むすめに出演している声優はデレマスと同じく25人(ウマ娘全体の35%)となった。温泉むすめ自体がそこまでメジャーなコンテンツではないので、あまり目立たないが、これもかなり高い。ウマ娘のアプリが延期に延期を重ねて、コンテンツ自体が下火になっていたときを、ずっと「ぱかチューブ」で支え続けた上田瞳(ゴールドシップ)が温泉むすめにいるのも高評価だ。
このブログは声優ブログなので、ウマ娘出演声優に着目して、その傾向や法則性なんかを考察していきたい。
アイマスとラブライブを含めた兼任率は52%(37/71)で、ウマ娘の全声優の半分以上がアイマスまたはラブライブに携わっていることが分かる。ちなみにサクラ革命のアイマスまたはラブライブとの兼任率は38%なので、これは有意に高いと言ってもよさそうだ。
ウマ娘に出演しており、デレマスにも出演している声優は25人となった。これはウマ娘声優全体の35%になる。ミリマスは6人、シャニマス(シャイニーカラーズ)は1人、スタマス(スターリットシーズン)も1人、ウマ娘にも出演している声優がいる。デレマスはそもそもアイドルの数が多いので兼任率が高くなることは当然なのだが、ミリマスの6人も結構多い。ミリマスは765メンバーを除いて41人の声優がいるので、15%がウマ娘にも出演していることになる(デレマスは27%)。
デレマスとの被りはすでに言及されているので、割と有名だが、他にも重複率の高そうなコンテンツを探していたら1つ見つけた。それは「温泉むすめ」で、私が勝手に「新人女性声優の登竜門的コンテンツ」と呼んでいる。温泉むすめに起用された声優はその後売れる確率が高い。ウマ娘と温泉むすめを兼任している声優を列挙する。
温泉むすめとアイマス・ラブライブ、そしてウマ娘の3つに出ている声優は、田澤茉純、津田美波、高橋花林、矢野妃菜喜、高田憂希、大坪由佳、山根綺、大空直美、徳井青空、鈴木絵理、前田佳織里、藍原ことみ、松井恵理子、新田ひより、会沢紗弥、のぐちゆりの16人である。期待の新人声優や実績のある若手声優が多く見られる。3つの兼任する声優が多いのは、ライブやイベントがメインのコンテンツに起用されやすい声優がいるということを示唆していると考えられる。